「バルミューダ ザ・トースター」200万台超えのヒット “新しさ”をどう伝えたのか(1/3 ページ)

» 2024年02月28日 08時04分 公開
[ZAKZAK]
ZAKZAK

 オーブントースターの存在感が高まっている。市場を盛り上げているのは「新世代トースター」ともいうべき2万円以上の高額・高性能モデル。コロナ禍でおうち時間が増えたことで、「美味しいパンを食べたい」という需要から拡大、さらに加速している。

 単にトーストするだけでなく、長く使える愛用品へとスタイルを変えつつある新世代トースター。市場を切り拓いたのは、バルミューダ(東京都武蔵野市)が、2015年に発売した「バルミューダ ザ・トースター」(ザ・トースター)だ。

photo 「バルミューダ ザ・トースター」

 開発のきっかけは、扇風機「グリーンファン」の大ヒットの後、天候に左右されやすい季節商材ではなく、通年、売れる製品の開発を考えたことだ。「ならばと、毎日、使っているものとしてトースターが浮かんだ」と、ブランドコミュニケーション部部長、秦泉寺里美(じんぜんじ・さとみ)さんは説明する。

 そんな中、14年夏、同社の恒例行事バーベキュー大会が、雨の中、決行された。その際、食パンを炭火で焼いたところ、「このパンが本当に美味しかった。皆で食べ、『この味を再現できたら、嬉しい!』となった」。この時の写真が、同社では大切に保存されている。

       1|2|3 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.