企業風土は「会議」に表れる 本音を話せるミーティングをつくるためのルール(2/3 ページ)

» 2024年03月04日 07時00分 公開

「これは言えない」は本当? 自社の会議スタイルを疑ってみる

 面白いことに、自分の会社の会議の雰囲気やスタイルについて、当の社内の人は意外と自覚していません。入社したときからずっとそうやってきたので「会議とはそういうもの」と思い込んでいることが多いのです。本当はもっと違ったやり方があるかもしれないのに、固定観念に縛られていると、そういう可能性があることが認識できません。

 職場の誰もが問題だと自覚していることは、皆で協力して改善していくことができるでしょう。しかし、気付いていないことは改善ができません。したがって、心理的安全性の醸成を妨げている組織風土の問題を改善していくためには、まさにこの「盲点」ともいえる「話し合いの仕方」を変えていくことが早道なのです。

ミーティングでは、まずルールを共有しよう

 ミーティングの場で心理的安全性が高まらない、どうしても活発な会議にならない、というときには、ミーティングが始まるときに、ルールを共有してみましょう。意図的に「ミーティングを停滞させよう」「攻撃し合う場にしよう」と思っている人はいません。それでもミーティングが停滞するのは「会議とはこういうもの」という思い込みが原因であることが多いため、その固定観念を外すためにみんなでルールを共有するのです。

 次に挙げた例を全て、ルールとして守らなくても大丈夫です。よいと思うものを1〜2個選んで、ルールにしてみてください。

ミーティングルールの例

  • 相手に関心を持って、話をじっくりと聴く
  • 率直に自分の言葉で語る
  • 一緒に考える姿勢を持つ
  • 肩書や立場をいったん外す努力をする
  • 正論で相手をやっつけすぎない

 特に「相手に関心を持って、話をじっくりと聴く」は効果的です。ミーティングでは「何を話そうか」というところに意識が向きがちですが、実はしっかりと聴き合うことができると、心理的安全性が飛躍的に高まります。また一緒に考える姿勢も、指摘や反論だけが飛び交うようなミーティングにならないための効果的なルールです。

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