ドン・キホーテが2023年11月1日に発売した、弁当・総菜の新ブランド「偏愛めし」の売り上げが月間1億円を記録している。“とがった”コンセプトが特徴で、ヒット商品も生まれている。新ブランドの反響について、開発責任者に話を聞いた。
偏愛めしのコンセプトは「みんなの75点より、誰かの120点。」だ。誰にも嫌われないような無難な商品ではなく、個性を際立たせることを目的として開発した。主に販売しているのは、関東、北陸、東海道、関西、中国、四国エリアだ。
例えば「【R指定?】葉わさびポテトサラダ」(268円)は、ポテトサラダに妥協なくわさびを練り込み、葉わさびをトッピングすることで歯ごたえを良くしたおつまみだ。
コアなファンに支持され、売り上げが好調に推移したことから、派生商品として「【R指定?】葉わさびポテトサラダサンド」(322円)を4月に発売する。
おにぎり系の商品としては、80グラムのボリュームあるつくねがはみ出している「はみだしすぎィな鶏つくねおにぎり」(322円)や、米にタレを混ぜ込んだ「焼肉のタレをドバドバ染み込ませた焼肉タレおにぎり(肉入り)」(160円)などを用意している。
弁当系の商品としては、ごはん約180グラムに対して、容器からあふれそうなくらいのあんを入れた「あんだく溺れ天津飯」(430円)が特に支持されている。販売数量は、偏愛めしシリーズで1位を記録しているという。
大量のあんは、しょうゆベースのだしと、オイスターソースが香るうまみが特徴。考案した社員は「天津飯は、先にあんがなくなり、最後に白飯だけが残ると悲しい気持ちになる。あんの量を増やすことで、最後の一口まであんに浸った状態で食べられる」と説明する。
なぜ、個性派ぞろいの商品の中で、天津飯が特に支持されたのか。開発責任者は「天津飯は王道の商品で、味がイメージしやすい。とがったコンセプトの商品が多い中で、気軽にチャレンジしやすいことが背景にあるのではないか」と分析する。また、あんが大量にあるというビジュアルのインパクトも、購買意欲を刺激している可能性がある。
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