LINEも六本木ヒルズも“出会いの場”です。媒介型プラットフォームの特徴ビジネスモデルが分かる(2/5 ページ)

» 2024年03月17日 08時30分 公開

媒介型プラットフォームの収益源

 媒介型プラットフォームのビジネスモデルは、2種類以上の性質の異なるユーザーそれぞれから等しく収益を上げようとはしないケースが多いです。

 例えば楽天の場合、買い物客は楽天市場に直接、楽天市場の利用料や商品代金を支払うわけではありません。一方、楽天市場に出店している店舗は、楽天市場に対して直接、出店料や売上手数料を支払います。こうした、特定のユーザーには課金をし、残りのユーザーからは直接収益を得ない(優遇する)仕組みは、媒介型プラットフォームの特徴となっています。

【事例1:LINE】

 LINEは、チャット機能や無料通話機能など、ユーザー間のコミュニケーションインフラとしての側面が強いサービスです。また「LINE GAME」でゲームサービスを提供し、「LINE MUSIC」で音楽コンテンツを提供するなど、他のサービスも展開しています。

 他方で同社は、上記のような個人だけではなく、消費者を多数集客したいと考えている企業や店舗もビジネスの対象に含めています。例えば、企業や店舗を対象とした販促・集客サービスである「LINE 公式アカウント」を提供することで、消費者と企業・店舗を結びつけています。

 つまり、LINEのビジネスモデルは、媒介型プラットフォーム(マルチサイド・プラットフォーム)です。具体的には、LINEは、一般消費者(ユーザー)、企業・店舗(消費者に広告宣伝を行う企業だけでなく、ゲームや音楽を提供する企業も含む )を結びつけることで収益を上げています。

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