ドンキ、ちょっと意外な理由で「肉」を安く販売 売り場では“正直”に説明(1/2 ページ)

» 2024年03月19日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 「こちらの商品は研修生が切ってます」

 「そのため、少しお安く販売しています」

 3月13日にオープンした「MEGA ドン・キホーテ成増店」(東京都板橋区)の一部精肉コーナーでちょっと変わったポップを見かけた。ドンキ初の試みをしているというが、どのような狙いがあるのだろうか。

どんな精肉コーナーなのか(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

見栄えや厚さが不ぞろいなワケ

 MEGA ドン・キホーテ成増店の開店前に取材で訪問したところ、精肉コーナーには他のスーパーにもあるような“普通”の商品が並べられていた。

 ただ、パックをよく見ると「こちらの商品は研修生が切ってます」というシールが貼ってある。シールには初心者を意味する若葉マークやにこやかな男性店員のイラストも。価格のシールには「お肉の学校で切りました」とあった。

研修生が肉を切っていることを売り場でアピール

 精肉コーナー全体を見渡すと「未熟な従業員がカットしたお肉をお安く提供させていただいております」「見栄えや厚さが不ぞろいな商品もありますが鮮度や品質は劣りませんので安心してお買い求めくださいませ」といったポップもある。

研修生が切っている肉だと分かるパック

 これはどういったことなのか。広報担当者によると、同店6階には「成増ミート研修センター」が設置されているという。精肉部門の未経験者がここで3カ月研修を実施し、各店舗に巣立っていく。また、計画的・効率的にスキルアップできるような工夫をしているのも特徴だ。

研修センターのことを売り場でアピール

 精肉コーナーでは、具体的に研修生が習得するスキルについても詳しく説明している。例えば、「とんかつ用」の肉は均一の厚みになるようにカットすることがポイントで、難易度は「2」としている。一方、「スライス」「しゃぶしゃぶ用」はうす切りなので、難易度は「4」としている。ビジュアルで分かりやすく説明しようという意図を感じた。

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