メニューを見ていこう。山岡家のラーメンは豚骨ベースであり、麺はスープに合わせて太麺の低加水麺を使用している。その上で「醤油」「味噌」「塩」「特製味噌」「辛味噌」と5つのジャンルから味を選べるようにしている。
各ジャンルのラーメンは、チャーシューやネギなどのトッピングによってさらに4〜5種類に分かれ、醤油ジャンルには基本となる「醤油ラーメン」のほか、「醤油ネギラーメン」や「醤油チャーシュー麺」など5種類の商品がある。
ラーメン1杯の価格は690円から1000円前後であり、例えば醤油ラーメンと味噌ラーメンといったシンプルなメニューは690円。具材の多い醤油チャーシュー麺と味噌チャーシュー麺は960円、といった具合だ。注文時には麺の硬さや味の濃さ、油の量なども選べる。
平日昼間限定のサービスセットはA・B・Cの3種類がある。Aセットは「ラーメン+チャーシュー丼などの丼物」、Bセットは「ラーメン+特製ギョーザ+半ライス」、Cセットは「ラーメン+丼物+特製ギョーザ」の組み合わせとなっている。価格帯はメインのラーメンによって異なるが、1食800〜1130円と、1000円前後に収まっている。
山岡家の運営企業・丸千代山岡家は、1980年に弁当チェーンのフランチャイズ事業として設立した。競合が増えたため、新業態として88年にラーメン山岡家を茨城県牛久市で開店し、現在の主力事業となった。創業当初から24時間営業を基本としており、92年に札幌に進出してからは北海道で積極的に出店を重ね、03年以降は北関東でも本格的に展開。09年にはグループ100店を達成した。
17年に150店舗を突破し、前述の通り現在では184店舗を展開する。コロナ禍以前までは店舗数の拡大とともに知名度も高まり、既存店売上高も順調に伸ばしていた。コロナ禍以降も業績が著しく伸びている。20年1月期から24年1月期の業績は次の通りだ。
売上高:約141億円→約142億円→約151億円→約186億円→約264億円
営業利益:約6.1億円→約3.2億円→約2.9億円→約5.1億円→約20.6億円
全店舗数:162→167→169→176→183
21年1月期は休業や時短営業の影響もあり、24時間営業のメリットを生かしきれずに当初の売上目標だった152億円を下回った。しかし、翌年度以降は経済活動の再開に伴って拡大し、特に24年1月期は4割超の増収となっている。上記の通り店舗数はそこまで増えていないため、1店舗あたりの売上高が著しく伸びた形だ。山岡家によると、24年1月期の既存店売上高は前年比で4割弱も増えている。
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