JR東日本の喜勢陽一社長(59)は9日、京葉線のダイヤ再改正について、沿線自治体などとの対話を重ねたうえで来年度のダイヤ改正を待たず、柔軟に対応する方針を明らかにした。東京都渋谷区の同社本社で行われた社長就任後初の定例記者会見で語った。改正には時間がかかり、調整も必要なことから再改正は早ければ今秋になるとみられる。また、喜勢社長は3月16日の改正後の混雑状況に関し、現時点では一定程度、平準化されているとの認識も示した。
京葉線は3月の改正で、朝と夕方以降の通勤快速や一部の快速を取りやめ、各駅停車に変更した。
これに対し、千葉市など沿線自治体は利便性が悪くなるといった理由から反発し、改正後も通勤快速の復活を求めている。
喜勢社長は会見で、改正前、通勤快速があった前後2本の各駅停車の混雑率について「改正前には80%から140%だったのが、改正後は110%。一定の平準化された数字が出ている」と明かした。
JRは快速縮小の目的の1つに「混雑の平準化」を挙げていた。ダイヤ改正で各駅停車が増えたことで乗客が分散したとみられる。
JRによると、混雑率の調査は、いずれも東京都内の葛西臨海公園駅〜新木場駅間で行われた。改正前の3月11〜15日と、改正後の同月19、21、22日の通勤ラッシュ時間帯の上りを比べたという。
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