モノレールとロープウエーのハイブリッド 異色の乗り物「スカイレール」が4月末で終了(1/3 ページ)

» 2024年04月25日 13時37分 公開
[産経新聞]
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 JR山陽線の瀬野駅(広島市安芸区)の前と高台にある住宅団地を結ぶ新交通システム「スカイレール」が4月30日で運行を終了する。懸垂式のモノレールとロープウエーを組み合わせたような乗り物で国内唯一。「スカイレールタウンみどり坂」の住民の足としてだけでなく、独特の乗り心地から、鉄道ファンからも人気があった。しかし、赤字が続いた上、独自規格のため設備維持、更新にコストがかかることなどから、廃止が決まった。

photo 住宅地を貫く高架を走るスカイレールの車両=広島市安芸区

 瀬野駅に隣接するみどり口駅から、みどり中央駅までの1.3キロを約6分で結び、途中にみどり中街駅がある。高低差は約200メートルもあり、カーブも急だ。時刻表にも「新交通」としてしっかり掲載されており、7〜15分ごとの運行で、運賃は大人170円、小児90円と記載されている。

 平成10年に運行開始。神戸製鋼所と三菱重工業が開発したシステム。ほかのニュータウンやテーマパークなどでの採用を目指したが、普及しなかった。

 みどり口から山の上にあるみどり中央を目指してみよう。ゴンドラは座席が8席。つり革もついていて定員は25人だが、駅の説明板には37人まで乗れると書いてあった。

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