プロレスリング・ノアの新人発掘を担う武藤氏は、あらゆる企業が優秀な人材獲得のために初任給を上げてきている流れにプロレス界も逆らえないと考えを明かした。
岡本氏に対しては「3年後、5年後の先を見越した予算を出してほしい」と要望する。その背景には、2023年の団体動員数国内1位の新日本プロレスで長く活躍したオカダ・カズチカ選手(1月31日付で退団)が、2019年5月に米国で旗揚げされたプロレス団体「AEW」と大型契約を結んだニュースがある。武藤氏は「夢のある世界なので若者にノアの門をたたいてほしい」と呼びかけた。
武藤氏に新人発掘プランについて聞くと「20年ぐらい前、当時は斬新だった武藤塾という一般の観客を入れたところでオーディションをやって、いろんな団体でトップに立つ選手を育てた実績がある」ことを振り返った。一方で肌感覚として「これからは新しい形が必要になる」と話す。
「ひょっとしたら、プロレス界でも、寿司(すし)店のような職人気質な指導をする風習など、システム全体を変えたほうがいいのかもしれない。あとは日本だけにこだわらず海外からも優秀な人材を獲得していきたい」と考えを明かした。
CyberFightには、すでに所属団体の経営や後進育成に実績のある人材がそろっている。動員数を増やす上ではサイバーエージェントグループのシナジーが必要になるだろう。
岡本氏は一番分かりやすい例として「新たな協賛企業を増やすこと」を挙げつつ「グッズや映像などのクリエイティブ面のバックアップ、ネットを活用したプロモーションの改善」に取り組んでいくプランを明かした。確かに広告を始めメディアに関わるあらゆる業態を改革してきたのがサイバーエージェントだ。同社を率いてきた岡本氏の手腕に、注目が集まる。
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