超時短! GPTsでプレゼン資料を作る方法【前編】その悩み、生成AIが解決(1/2 ページ)

» 2024年06月06日 07時00分 公開
[酒井麻里子ITmedia]

【注目】ITmedia デジタル戦略EXPO 2024夏 開催決定!

生成AIでデジタル戦略はこう変わる AI研究者が語る「一歩先の未来」

【開催期間】2024年7月9日(火)〜7月28日(日)

【視聴】無料

【視聴方法】こちらより事前登録

【概要】元・東京大学松尾研究室、今井翔太氏が登壇。
生成AIは人類史上最大級の技術革命である。ただし現状、生成AI技術のあまりの発展の速さは、むしろ企業での活用を妨げている感すらある。AI研究者の視点から語る、生成AI×デジタル戦略の未来とは――。

連載:その悩み、生成AIが解決

アイデアが浮かばない、こんな無駄な作業なくしたい――。ビジネスパーソンを悩ませる日々のさまざまな困りごと、ChatGPTに聞いてみませんか? ITジャーナリストの酒井麻里子氏がプロンプトの書き方を伝授する。

Q.PowerPointのプレゼン資料を作るのが面倒です。AIを使って楽にする方法はありませんか?

 プレゼン資料を作成するプロセスには、やらなければならないことがたくさんある。ページの構成を考えたり、PowerPointファイルを開いて文字を入力したり、スライド内で使う画像を探したり……。そんな「地味に面倒」な作業の積み重ねにうんざりすることがあるかもしれない。

 Open AI公式の「GPTs」として提供されているデータ分析機能や画像生成機能を使えば、これら一連の作業の負担を一気に軽減できる。なお、データ分析については、無料ユーザーにも制限付きで開放された。前編、後編の2回にわたって手順を見ていこう。

GPTsでプレゼンスライドを楽に作る方法とは?

著者プロフィール:酒井麻里子(さかい・まりこ)

ITジャーナリスト/ライター。生成AIやXR、メタバースなどの新しいテクノロジーを中心に取材。その他、技術解説やスマホ・ガジェットなどのレビューも。著書に『趣味のChatGPT』(理工図書)、『先読み!IT×ビジネス講座ChatGPT』(共著・インプレス)など。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。株式会社ウレルブン代表。XRと最新テクノロジーのWEBマガジン「TechComm-R」運営。


企画案をもとにスライドの構成を考える

 今回は、企画概要を簡単にまとめたメモを基にスライドを作成する。企画概要のテキストファイルを入力欄にドラッグ&ドロップしてファイルをアップロードしたうえで、「このファイルは、セミナーの企画案のメモです。この内容を基に社内提案用のプレゼン資料を作成する場合の、各スライドの見出しおよびテキストを考えてください」と指示しよう。

無料プランユーザーもファイルのアップロードが可能になったが、その場合は利用回数に上限があるため注意が必要だ

 すると、各スライドの見出しと内容がテキストで出力される。自分でスライドをつくる際に悩むことの多い、「内容に応じた適切な場所でページを切って構成を考える」作業が一瞬で終わるということだ。

回答

セミナー企画案を基に社内提案用のプレゼン資料のスライド構成と内容を考えました。以下のような見出しとテキストを使用することをお勧めします。

スライド1:タイトルスライド

見出し:AIセミナー「生成AIの未来とビジネス活用」

テキスト: 主催:株式会社XX

スライド2:セミナー概要

見出し:セミナー概要

テキスト:

  • 対象: 企業の経営陣・管理職などの意思決定層
  • 目的:

 ・生成AIについての理解を広める

 ・ビジネスにおけるAI活用の重要性を周知する

 ・自社サービスの見込み客獲得につなげる

スライド3:セミナースケジュール

見出し:セミナースケジュール

テキスト:

  • 10:00 - 10:10 開会の挨拶
  • 10:10 - 10:50 生成AIの基礎知識
  • 10:50 - 11:30 ビジネスにおける生成AIの活用事例
  • (中略)

スライド4:セッション1 - 生成AIの基礎知識

見出し:生成AIの基礎知識 テキスト:

  • AI専門家による生成AIの基本概念、技術的背景、および現状のトレンドを解説

スライド5:セッション2 - ビジネスにおける生成AIの活用事例

見出し:ビジネスにおける生成AIの活用事例 テキスト:

  • マーケティングと顧客エンゲージメント
  • プロダクトデザインと開発
  • 業務効率化と自動化

(中略)

スライド12:必要な準備

見出し:必要な準備

テキスト:

  • 会場準備、招待と広報、資料作成、スピーカーとパネリスト、ワークショップと個別相談会、参加者対応、昼食・ネットワーキング、テクニカルサポート、事後フォロー

スライド13:タイムライン

見出し:タイムライン

テキスト:

  • 2カ月前:会場選定、講師依頼、広報活動開始
  • 1カ月前:招待状送付、資料作成、ワークショップ準備
  • 2週間前:リハーサル、受付準備、テクニカルサポート確認
  • 1週間前:最終確認、アンケート準備、参加者リストの最終確認
  • 当日:会場設営、受付、セミナー実施、事後フォロー準備

この構成を基に、各スライドの詳細なデザインや追加のビジュアルエイドを考慮してプレゼン資料を作成すると良いでしょう。

 出力されたスライドの構成案は全体で13ページとなっているが、やや多いのでページを減らしたい。そのような場合は、全体で何ページにしたいのか、どの部分を減らしたいのかを次のように指示する。

プロンプト

スライドのページ数を減らしたいと思っています。スライド4からスライド10までのセミナー内容の部分をもう少しコンパクトにまとめて、全体で8〜10ページ程度になるように作り直してください。

 すると、以下のように全10ページに再構成されたものが出力される。減らすように指示した部分が簡潔にまとめられ、すっきりした構成になっている。

回答

スライドのページ数を減らし、コンパクトにまとめました。以下の構成で、全体で8〜10ページ程度に収まるようにします。

スライド1:タイトルスライド

見出し:AIセミナー「生成AIの未来とビジネス活用」

テキスト:主催:株式会社XX

スライド2:セミナー概要と目的

見出し:セミナー概要と目的

テキスト:

  • 対象: 企業の経営陣・管理職などの意思決定層
  • 目的:

 ・生成AIについての理解を広める

 ・ビジネスにおけるAI活用の重要性を周知する

 ・自社サービスの見込み客獲得につなげる

(中略)

スライド4:生成AIの基礎知識と活用事例

見出し:生成AIの基礎知識と活用事例

テキスト:

  • 生成AIの基礎知識
  • AI専門家による生成AIの基本概念、技術的背景、および現状のトレンドの解説
  • 生成AIの活用事例
  • マーケティングと顧客エンゲージメント
  • プロダクトデザインと開発
  • 業務効率化と自動化

(中略)

スライド7:期待される成果

見出し:期待される成果

テキスト:

  • 生成AIに対する理解が深まり、ビジネスにおける可能性を具体的にイメージ
  • 株式会社XXの生成AIソリューションに対する興味を喚起し、新たな見込み客を獲得
  • 参加者同士のネットワーキングを通じて、新たなビジネスパートナーシップやコラボレーションの可能性が広がる

(中略)

スライド10:事後フォローと次回の案内

見出し:事後フォローと次回の案内

テキスト:

  • アンケート回収と分析、フォローアップメール、資料提供、次回イベントの案内、リード管理

この構成でスライドを作成すれば、コンパクトでありながら必要な情報を網羅したプレゼン資料になるでしょう。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.