ファミリーマートが、大阪・関西万博工事現場内にてコンビニ初の「移動型無人トレーラー店舗」を5月13日にオープンしてから1カ月が経過した。同社広報担当の寺岡良輔さんによると「売り上げも計画通りに推移し、利用客からも好評」だという。しかし、なぜ移動式の店舗にしたのか。誕生した背景や設備、今後の展開について話を聞いた。
移動型無人トレーラー店舗である「ファミリーマート舞洲/N店」は、竹中工務店と日立ハイテクによる「牽引式オフグリッド型モバイルハウス」を採用し、工事の進み具合に合わせて移動する。トレーラーを利用した移動型無人店舗の出店は、今回が初めてだ。
店内には冷蔵・冷凍商品を含めた、約280種類の商品を取りそろえている。通常店舗は約3000種類を扱っていることから、比較するとかなり少ない。「商品の選別は2023年から工事現場内で運営している店舗および、移動販売車の販売実績などを加味した」(寺岡さん)
ファミリーマートでは、2023年から万博工事現場内に店舗を出店している。そんな中、竹中工務店から「牽引式オフグリッド型モバイルハウス」の技術を転用する形で、現場内の労働環境、生産性の向上の実現に向けた相談を受けたことから、トレーラー型の店舗案が浮上した。
トレーラー型店舗の特徴は、工事の進捗(しんちょく)や工事従事者数に合わせて販売場所を移動できること。これにより、工事現場の労働環境や生産性の向上に寄与する。
2025年に開幕を控える大阪・関西万博では、「未来社会の実験場」というコンセプトが掲げられていることもあり、寺岡さんは「工事現場からも万博のコンセプトを実現しようという思いが店舗の実現を後押しした」と語る。
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