ただし、競争の激化により、タイミーは予期せぬリスクに直面するかもしれない。確かに、メルカリハロは既存のユーザーベースを生かし、サービスの浸透を迅速に進めている。給与デジタル払いなどに対する需要は未知数だが、技術革新のニーズを見誤ると、タイミーは競争力を失うリスクがある。
また、今後の法規制の動向にも目が離せない。労働者の保護に関する規制が厳格化すると、運営コストが増加する可能性がある。この点については企業体力のあるリクルートの方に分があるともいえそうだ。
そうはいってもやはり、タイミーの牙城を崩すことは容易ではなさそうだ。先行者利益、強力なブランド力、そして継続的なサービス改善という要因が、タイミーを市場のリーダーたらしめている。大企業がこの牙城を崩すためには、長期的な視点と戦略的なアプローチが求められるだろう。
1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手掛けたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレースを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務などを手掛ける。Twitterはこちら
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