そばチェーン「ゆで太郎」が出店する「もつ次郎」が勢いを増している。2020年2月にゆで太郎との併設店形式で初出店し、2022年10月に100店舗を達成。現時点で約180店舗を展開する。もつ次郎は、名称通りもつ煮などを提供する店舗で、そば店との組み合わせは異例ともいえる。
しかし、飲食業界全体を見てみると、ガストが「から好し」との併設店を増やしたり、牛めしの「松屋」がとんかつの「松のや」やカレーの「マイカリー食堂」との併設店を増やしたりと、併設店ビジネスは近年のトレンドに見える。各社が出店する併設店の特徴とそのメリットを探っていく。
ゆで太郎は創業元の信越食品及び、同社とマスターフランチャイズ契約を結んだゆで太郎システムが運営するそばチェーンだ。都内の駅チカや地方のロードサイドに店を構え、都内の一部店舗を除き、店舗のほとんどをゆで太郎システムが運営している。かけそばが430円、そばと丼ぶりなどの組み合わせたセットも1000円以下となっている。
そんなゆで太郎が近年、出店しているのがもつ次郎だ。ゆで太郎システムが展開し、ゆで太郎との併設店という形で出店している。群馬県太田市に初出店し、冒頭の通り4年で180店舗ほどまで増やした。店舗の看板ははっきりと2つに分かれているが、店内は共通である。
従来型の店舗と同じくセルフ式で、食券を店員に渡し、番号で呼ばれたら取りに行くシステムをとる。タッチ式の券売機では最初に「ゆで太郎」「もつ次郎」のどちらかを押したのち、選択したチェーンのメニューから注文する。
もつ次郎のメニューは「もつ煮込み」と「もつ炒め」がベースとなっており、単品のほか定食形式でも提供する。もつ煮定食ともつ炒め定食は両方とも800円で、大きいサイズのセットや、もつ煮ともつ炒めを両方楽しめる「合い盛りもつ定食」もある。アジフライやから揚げがついた定食も提供する。
併設店の開発に関して、ゆで太郎システムの池田智昭社長は、郊外店で余っているスペースを有効活用したい意図があったと語っている。店舗数が増えていることから、併設店はメリットがあるのだろう。
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