100年に一度のスケールで大改造が進む渋谷再開発が最終段階に入ってきた。7月に入ってJR渋谷駅東口エリアに複合施設「渋谷アクシュ」、南口エリアに「渋谷サクラステージ」が相次ぎ開業。渋谷駅前では「渋谷スクランブルスクエア」の西棟と中央棟が2027年度に完成予定となっている(2019年11月に東棟がオープン)。
後は、渋谷駅周辺部の再開発計画がいくつかある。例えば、旧東急百貨店本店跡「Shibuya Upper West Project」が、2027年度竣工予定で進行している。
7月8日に開業した渋谷アクシュは、「渋谷ヒカリエ」と「渋谷クロスタワー」を結ぶ地点にある。これまで、渋谷駅から渋谷クロスタワーへは、いったん駅の外へ出て路上から階段を上って歩道橋を渡らなければ行けなかったが、渋谷アクシュとその歩道橋が直接結ばれ、駅と直結した。
渋谷アクシュの完成により、渋谷から青山方面へのアクセスも、坂道を昇降しなくてよくなり改善されている。
渋谷サクラステージは2023年11月に竣工しており、一部のテナントが先行して開業していた。7月25日には、37のショップ及びレストランが一斉にオープン。商業施設として本格的に稼働する。
JR渋谷駅の新南口が7月21日より、約250メートル北側に移転。西側の渋谷サクラステージと東側の渋谷ストリームが、結ばれた自由通路に連結して設置されている。これにより、玉川通り、青山通り(国道246号線)とJRで分断されていた渋谷駅から代官山、恵比寿、桜丘方面へのアクセスが著しく向上した。
渋谷の旺盛なオフィス需要を背景に、渋谷アクシュでは約2500人、渋谷サクラステージでは約1万人の新規オフィス就労者が見込まれている。渋谷サクラステージはすでにほぼ入居済みで、渋谷アクシュも入居率100%だという。
渋谷駅は渋谷川の谷底にある地形のため、道玄坂、宮益坂、恵比寿、代官山、各方面への相互回遊性が乏しかった。しかし、高低差解消を目指した動線をつくる再開発により、スムーズな行き来ができるようになってきた。
渋谷再開発の現在地についてまとめてみた。
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