米サイバーセキュリティー企業クラウドストライクは7月24日、先週に世界各地で起きた大規模なシステム障害について、同社の品質管理ツールの不具合が原因だったと明らかにした。
システムを悪質なソフトウェアやハッカーから守る同社のプラットフォーム「ファルコン」に、マイクロソフトの基本ソフト(OS)ウィンドウズで作動するコンピューターを強制的に停止させる不具合が含まれていたため、大規模なシステム障害が発生したという。
クラウドストライクの声明によると、内部の品質管理ツール「コンテント・バリデーター」にバグがあったため、ソフトウェアに脅威の見つけ方や対応方法を指示する命令集「テンプレート・インスタンス」2つのうち1つに問題があるデータが含まれていたにもかかわらず、検査で合格した。
クラウドストライクは、再発防止のため品質管理ツールに「新たな検査」を加えたと説明した。
システム障害による損害総額は依然として明らかではない。米マイクロソフトは7月20日、ウィンドウズを搭載した約850万台の機器が影響を受けたと発表した。米下院国土安全保障委員会はクラウドストライクのジョージ・カーツ最高経営責任者(CEO)に書簡を送り議会で証言するよう要請した。
保険会社パラメトリクスによると、マイクロソフトを除く米フォーチュン500社はシステム障害の結果、54億ドルの損失を被る見通しだ。
Copyright © Thomson Reuters
Special
PR注目記事ランキング