日本労働組合総連合会(東京都千代田区)は、20歳以上のフリーランスとして働く男女を対象に「フリーランスとして働く人の意識・実態調査2024」を実施した。近年の物価上昇によって生活は「苦しくなった」と答えた人は59.8%と半数を超えたことが分かった。
内訳は、「非常に苦しくなった」人が24.2%、「やや苦しくなった」人は35.6%だった。
一方、「苦しくなっていない」と答えた割合は合計で13.9%、「どちらともいえない」は26.3%だった。物価上昇が生活に対し影響を及ぼしていると感じている人の方が多い結果となった。
仕事内容別で「生活が苦しくなった」人の割合を見たところ、最も多かったのは「暮らし・学び関連」(72.5%)、次いで「クリエイティブ関連」(66.2%)、「ものづくり・ものはこび関連」(65.4%)だった。
物価上昇によって業務に必要なコストは上昇したか尋ねた。「上昇した」と答えた人は49.7%(「非常に上昇した」14.5%、「やや上昇した」35.2%の計)で、半数近くにのぼった。
仕事内容別にみても、業務に必要なコストが上昇した人の割合は半数を超えているものが多く、「生活が苦しくなった」でも2位に入った「クリエイティブ関連」(59.2%)の割合は6割に迫った。
1〜5月の間に、2023年12月以前と比較し報酬は引き上げられたか聞いた。「引き上げられた」と答えた人は2.3%、「やや引き上げられた」人は8.3%で、「引き上げられた」と答えた割合は合計10.6%と1割程度にとどまった。
「引き下げられた」と答えた人は合わせて14.6%、「変わらない」は74.8%だった。仕事内容別にみると、報酬が引き下げられた人の割合は、「営業・販売関連」(23.3%)と「コミュニケーション関連」(21.2%)で2割を超えた。
物価上昇によって業務に必要なコストが上昇したにも関わらず、2023年12月以前と比較して報酬が引き上げられていない人の割合は全体で44.4%となり、仕事内容別では「ものづくり・ものはこび関連」(53.8%)が最多、次いで「クリエイティブ関連」(50.7%)、「理・美容関連」(50.0%)でも半数を超えた。
今回の調査は、全国の20歳以上の男女でフリーランスとして働く人を対象に、インターネットで行った。期間は6月12〜19日で、有効回答数は1000人。
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