電通は電通デジタルと共同で開発した広告コピー生成ツール「AICO2(アイコ ツー/AI Copy Writer 2)」を発表した。コピーライターの知見を集約したAIと、人間のコピーライターが良きパートナーとなることで、属人的ではない多様な表現を可能にし、広告コピーの品質向上を目指す。
2017年5月に発表した初代「AICO」は、電通のコピーライターが考案した約1万のコピーを学習。人間のコピーライターに多くの発想を提供した。一方、利用を繰り返すと過去のコピーと似たものを出力したり、テーマと異なるコピーを生み出したりするなど表現力に限界があったという。
最近では、ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)を活用したコピーが生成されるようになっている一方で、名作コピーや心に響くコピーを生み出すにはLLMのさらなる進化が必要だった。そこでAICO2には、コピーライターが考えたコピーに加え、コピーライターの意図や思考プロセスも学習させたという。
AICO2にキャッチコピーとして「伝えたいこと」「商品名」「解決したい課題」などを入力すると、「伝えるべき内容」と「表現方法」が理由と共に表示される。認知・共感を呼ぶブランディング領域のキャッチコピーを高い品質で瞬時に生成可能にした。
AICO2は生成したコピーを自動で採点し、一定の基準に達したものだけを出力する機能を備えている。単に大量のコピーを生成するだけでなく、質の高いコピー案を提供することで、人間のコピーライターがさらに高次元の創造的作業に集中できるようにサポートするという。
同社は「AICO2をクリエイティブ人財の良きパートナーとして、共に高め合う存在と位置付け、顧客のブランディング領域における高品質な広告制作を支援していく」としている。
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