大手企業へのサイバー攻撃など、サイバーセキュリティの重要性が近年さらに高まっている。サイバーセキュリティ企業NordVPN(パナマ)の2024年調査によると、サイバーセキュリティとインターネットプライバシーに関する知識の点で、日本は韓国と並び主要国で最下位であることが分かった。
サイバーセキュリティとインターネットプライバシーに対する意識で世界上位にランクインした国は、1位「シンガポール」、2位「フィンランド」「リトアニア」、4位「ドイツ」「米国」だった。
分野別にみると、日本人の理解率が高い項目は「強力なパスワードの作成方法」(92%)、「アプリの許可を通じてアプリと共有するデータ」(91%)、「SNS上での共有を避けるべき機密データ」(87%)、「デバイスがどのようにマルウェアに感染するか」(82%)など。
一方、「AIを仕事で利用する際に考慮すべきプライバシー問題」を知っている日本人はわずか5%で、「インターネットサービスプロバイダ(ISP)がメタデータの一部としてどのようなデータを収集するか」を知っているのは9%にとどまった。
さらに、ほとんどの日本人(14%)は「自宅のWi-Fiネットワークの保護方法」を知らず、デフォルトで安全だと考えているようだ。また、パスワードマネージャのようなツールなど、「パスワードを安全に保管する場所」を知っている日本人は5人に1人しかいなかった。
NordVPNは「昨今、人々は長期的なセキュリティより目先の利益を重視するようになっていて、この変化がプライバシー意識の低下を招いているのかもしれない。その上、膨大な量のコンテンツの中を移動するうち、重要なセキュリティ警告やプライバシーに関するヒントはしばしば騒音に紛れ消えてしまう」とコメントしている。
インターネットによる調査で、181カ国の2万5567人が回答した。
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