8月初旬、アナウンサーの川口ゆり氏がX(旧:Twitter)で「夏場の男性の匂いや不摂生してる方特有の体臭が苦手すぎる」などと投稿したことが大きな物議になった。この件を理由に同氏は所属事務所から契約解除され、波紋を呼んでいる。こうした中、男性用デオドラント(消臭)商品が“爆売れ”する事態となっていた。
デオドラント商品「デオナチュレ」シリーズを展開するシービック(東京都港区)によると、男性向けブランド「男デオナチュレ」シリーズにおける夏季(4〜8月)の売り上げは前年比で118%伸長しているという。
もともと男デオナチュレシリーズは2020年から右肩上がりで売り上げを伸ばしており、過去5年間で売り上げは181%伸長している。その成長に拍車を掛けたのが冒頭の「あの事件」のようだ。
「川口ゆりさんの投稿以降、Amazonで、男デオナチュレシリーズのワキ用のスティックタイプの売れ行きと、ワキガ用クリームタイプの売れ行きが大きく伸長しました」(担当者)
担当者の話を基に、時系列に整理するとこうだ。
今回の騒動によって、Xではユーザーによる「男性のニオイ」に対する投稿が増加。体臭対策として「デオナチュレ」というキーワードが投稿された件数も、騒動以前の1週間と比較して212件から515件に増加したという。
「50代の男性ユーザーのものと思われるXの投稿『出勤前は必ず身体を洗って、さらにデオナチュレを脇や足に刷り込み、服には前もってファブリーズをかけておく、という体臭予防をしてから出勤するけど、職場についたら既に臭いからどうしようも無い』(一部を抜粋、原文ママ)が、約5万いいね・4000リポストと大きな反響を呼んでいました」(担当者)
シービックが過去に行った調査では、男性自身が自分の臭いを気にするのは47%だったのに対し、女性が男性のニオイを気にするのは93%と大きくギャップがあったという。担当者は、男性のデオドラント商品市場規模は近年拡大しているとしつつ、今回の件で「自分自身の臭いを気にする男性がさらに増えたのかもしれません」と見解を示した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング