アニメ制作の市場規模が、初めて3000億円を突破した。帝国データバンクが調査結果を発表し、2023年は事業者売上高ベースの市場規模が、前年の2757億8300万円を22.9%上回り、過去最高となる3390億2000万円だと分かった。現状の業績ペースで推移した場合、2024年は3400億円前後での着地が予想される。
テレビアニメ制作本数が安定したことに加え、動画配信サービス(VOD)事業者向けの大型制作案件も多かったことなどが市場拡大に貢献した。興行収入140億円を超えるヒットを記録した『すずめの戸締まり』や、『君たちはどう生きるか』など、劇場版アニメの好調も各社の業績を押し上げた。
2023年の国内アニメ制作会社1社当たり平均売上高は、11億2300万円だった。2022年以降、2年連続の増加でこちらも過去最高。「増収」が37.2%、「減収」が24.9%と、増収が減収を上回った。一方で「増益」となった企業が44.9%、「赤字」は32.3%で4年連続で3割を超え、二極化が進んでいる。
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