パソナグループが淡路島に進出して、最初に農業ベンチャー支援事業に取り組んだ地区では、「Awaji Nature Lab & Resort」プロジェクトが進行中だ。「農・食・住」をテーマに、環境や健康に配慮した価値観の醸成を目指した、約3万8000平米のサスティナブルガーデンとして整備している。
地産地消の農家レストラン・マルシェ「陽・燦燦(はるさんさん)」は茅葺屋根の日本家屋風の建物で、2021年10月にオープン。紙管を駆使して建てる、リサイクルを考慮した新しい工法にチャレンジしている。設計は、建築界のノーベル賞とされるプリツカー賞を2014年に受賞した、建築家・坂茂(ばん しげる)氏。
陽・燦燦は淡路島でパソナグループが展開するレストラン群でも、最も人気が高い店の一つだ。淡路牛や自社栽培の野菜の料理などが手頃な値段で食べられるとあって、女性客、インバウンドなど幅広い客層を持つ。
筆者がランチタイムに同店を訪れた時には、店内で15分ほどのトランペット演奏がサービスとして行われた。演奏はホールスタッフが、給仕をする服装のままで披露。パソナグループでは、コロナ禍で演奏の機会を無くした音楽家たちを、社員として雇用して活動が続けられるように支援している。この店に限らずさまざまな楽器の演奏や歌が音楽家の社員によって、日々披露されている。
Awaji Nature Lab & Resortでは、2022年10月に会員制農園「ウェルネスファーム」をオープン。同年11月には、「自然と暮らし研究所」を開設し、自然循環型のモノづくりを行う企業・大学・研究機関から研究所会員を募集して、セミナーや展示による情報発信に取り組んでいる。野菜の収穫体験、堆肥づくりといった農業体験を行うなど、日々の暮らしの中で実現するSDGsを目指している。
2025年には、農業体験をしながら滞在可能な宿泊施設をオープンする予定だ。
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パソナの淡路島移転計画はどうなっている? 家族で引っ越した社員が語ったリアルな日常Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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