クレカ業界において、リアルタイム処理やアプリ連携は、もはや付加価値ではない。顧客満足度を左右する重要な要素となりつつある。
しかし、既存のカードは必ずしもアプリを前提としていない。ここにPayPayカードの独自性がある。確かに、PayPayカードも約3割はアプリと連携していないが、その大半は休眠会員だ。「アクティブな会員のほとんどがPayPayと連携している」と大島氏は強調する。これが同社の強みとなっている。
今後の展開について、大島氏は「加盟店ごとのクーポンなどのキャンペーンを、カードでも取り組んでいく」と語る。PayPayでは各加盟店と連携し、店舗ごとにクーポンを発行するなどのキャンペーンが効果を発揮している。同様のキャンペーンをクレカでも実現していく形だ。アプリとカードの連携を生かした、よりきめ細かいサービスの提供を視野に入れている。
PayPayカードの躍進は、単に6500万ユーザーを持つPayPayの誘導力だけではない。DXの進み具合がクレカの競争力を左右する時代に入ったのだ。
金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。
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