バルニバービは、1995年にオープンした、大阪・南船場の印刷工場を改装したカフェ(現在はビストロ)が創業店。今でこそ、おしゃれな飲食店が集まるトレンドスポットになっている南船場だが、当時はさびれた、まさしくバッドロケーションの場所だった。
大都会の街中にあるアマーク・ド・パラディと、雄大な自然に囲まれたトラットリア・アマランチャは似ても似つかぬ立地。しかし、地元の食材をストレートに生かし、薪焼きを導入するなど、淡路島のリゾートに適したメニューを開発することで、成功を収めた。店舗建築においても、絶景のロケーションをさらにブラッシュアップする、海に向いたテラス、海まで降りられる階段、夜のライトアップなどの演出を行った。
トラットリア・アマランチャの訪問客にどこから来たのか調査したところ、阿万が7%、阿万を除く南あわじ市は19%、南あわじ市を除く島内が11%、徳島県14%、大阪府19%、神戸市10%という結果だった。淡路島の人が37%で4割近くになっており、地元のニーズが高いことがうかがえる。盆に息子や娘が里帰りした際、2世代・3世代で訪れる場所になっている。徳島県からの訪問者も多く、徳島市街からは車で1時間強と案外と近いことが理由になっている。
客層はどちらかというと女性客が多く、女子会やデートにも使われている。来店の動機は、Instagramが38%。テレビ番組『ガイアの夜明け』を視聴した人が29%、知人からの紹介が16%など。
「第2回外食サミット」(主催:日本飲食団体連合会、7月17日開催)での「地方創生における食産業の役割」というパネルディスカッションでは、佐藤会長の他、北海道余市町の齊藤啓輔町長と、ロイヤルホールディングスの菊池唯夫会長が登壇し「地方には3屈がある。そして飲食の力で3屈をくつがえせる」という話があった。どういうことか。
3屈の一つは「退屈」。東京や大阪のような大都会には面白いものが何でもあるが、田舎には何もないといった趣旨だ。2つ目が「窮屈」。シュリンクしていくコミュニティーでは間違いなく、お互いの監視が厳しくなる。新しいことをしにくくなる。最後が「卑屈」。「どうせダメだろう」と、新しいことをしようという気が起こらないことを表す。
閑散としていた場所が人気観光地に! パソナ「淡路島移転」と同時に進む、重大プロジェクトの中身
ヘリコプターで有名店の隣に移動! 豪華すぎる「77万円」グルメツアーをぐるなびが企画したワケCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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