8月下旬の発表会で、河村社長は「ダチョウ事業で、まず1000万円の利益を目指す」と語っている。
今後のダチョウ事業の展開として、2024年末にコンシューマパック(少人数世帯の消費者向けに包装した食品)としてダチョウ肉を通信販売で扱う予定とのこと。現在の供給体制では提供できる店舗数が限られてしまうため、店舗での販売時期は未定だという。
自社での活用以外にB2Bでの販路も拡大しており、外食事業者などへのダチョウ肉の販売に加え、ダチョウからとれるオイルやケラチンなどを化粧品メーカーにも販売予定だ。
「コンシューマパックは、オーストリッチ丼と比較して手に取りやすい価格帯での販売を検討中です。B2Bについては、外食事業者や化粧品のOEMメーカーなどから多数の問い合わせをいただいています。ただ、肉に関しては自社での販売分とすでに契約している企業分の確保が先決のため、新規開拓はまだ難しい状態です」(辻氏)
販路の開拓にあたり、辻氏はダチョウの飼育技術を確立させ、効率的に飼育していく必要性にも触れた。
「ダチョウの飼育技術はまだ発展途上で、優れた技術を確立している牧場はありません。当社が業界のリーダーとなり技術を発展させていくことが最も重要なチャレンジだと思っています。
ダチョウは食糧問題の解決に寄与するという観点で、世界的に期待が高まっています。一方、欧米ではダチョウのような赤身肉の味わいはあまり好まれず、流行が行ったり来たりしている。今こそ私たちがブームを作っていきたいなあと。ダチョウ関連の研究者の方々など、業界のみなさんと一丸となって広めていきたいですね」(辻氏)
近い将来、ダチョウブームはやってくるのか。次なるダチョウ肉の販売戦略に注目が集まりそうだ。
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