米アップルがワイヤレスイヤホン「AirPods Pro 2(エアーポッズプロ2)」で、難聴者の聴覚を補助する新機能を週内に日本で提供することが27日、分かった。国内で医療機器として認可が下りた。軽度から中等度の難聴に対応し、補聴器の代わりとなる。一般の補聴器は高価だが、アップルのイヤホンは割安で、市場に変革をもたらす可能性もある。
アップルは9月に米国で聴覚補助機能を発表。日本でも聴覚機能を補助するソフトウエアの認可を申請していた。日本や米国などで週内に提供を始める。
新機能はソフトを更新すれば、すぐに利用できる。軽度から中等度の難聴者をサポートする。大きく分けて、聴覚のチェックと補助の2つの機能がある。
使い方はまずイヤホンとスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」をつなぎ、聴力検査を行う。イヤホンを装着し、音が聞こえるたびに画面をタップする。5分後に、どの程度の難聴か結果が判明する。
難聴だった場合は聴覚補助機能を設定。聴力検査のデータを使い、声や周囲の音を聞き取れるように自動で調整してくれる。
アップルでヘルスケアを担当するバイスプレジデントのサンブル・デサイ医学博士は産経新聞の取材に「聴力検査は在宅で気軽にできる。聴覚への意識が高まり、長期的に保護でき、予防の措置も講じられる」と利点を強調した。
国内の一般的な補聴器は片耳10万〜30万円程度で、エアーポッズプロ2は3万9800円(税込み)。アップルの参入で低価格化が進む可能性もある。
copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
Special
PR注目記事ランキング