イヤフォンが補聴器の代わりに アップルが新機能を週内に提供(1/2 ページ)

» 2024年10月28日 09時07分 公開
[産経新聞]
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 米アップルがワイヤレスイヤホン「AirPods Pro 2(エアーポッズプロ2)」で、難聴者の聴覚を補助する新機能を週内に日本で提供することが27日、分かった。国内で医療機器として認可が下りた。軽度から中等度の難聴に対応し、補聴器の代わりとなる。一般の補聴器は高価だが、アップルのイヤホンは割安で、市場に変革をもたらす可能性もある。

photo 補聴器の代わりになるアップルのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro2(エアーポッズプロ2)」。iPhone(アイフォーン)を使って、自宅で気軽に聴力検査を受けられる。5分間のテストで難聴かどうか特定できる(寺河内美奈撮影)

アイフォーンで聴力検査 自動で音を調整

 アップルは9月に米国で聴覚補助機能を発表。日本でも聴覚機能を補助するソフトウエアの認可を申請していた。日本や米国などで週内に提供を始める。

新機能はソフトを更新すれば、すぐに利用できる。軽度から中等度の難聴者をサポートする。大きく分けて、聴覚のチェックと補助の2つの機能がある。

 使い方はまずイヤホンとスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」をつなぎ、聴力検査を行う。イヤホンを装着し、音が聞こえるたびに画面をタップする。5分後に、どの程度の難聴か結果が判明する。

 難聴だった場合は聴覚補助機能を設定。聴力検査のデータを使い、声や周囲の音を聞き取れるように自動で調整してくれる。

 アップルでヘルスケアを担当するバイスプレジデントのサンブル・デサイ医学博士は産経新聞の取材に「聴力検査は在宅で気軽にできる。聴覚への意識が高まり、長期的に保護でき、予防の措置も講じられる」と利点を強調した。

 国内の一般的な補聴器は片耳10万〜30万円程度で、エアーポッズプロ2は3万9800円(税込み)。アップルの参入で低価格化が進む可能性もある。

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