「旅行にも使えそう」「飛行機の緊急脱出時にもいいのでは?」――ポケットがたくさん付いた女性用のジャケットが売れている。通販大手ニッセンが手掛ける、「毎日を生きる、私たちのためのジャケット」(1万6500円)だ。
10月4日午前9時から販売したところ、初回販売分が当日の午後7時頃に完売した。10月11日に予約販売を再開したものの、年内納期分の予約販売数量を超え、2025年1月納品予定分を追加。同社の予想を上回る売れ行きとなっている。
最大の特徴は、ジャケット外側に3つ、内側に5つとポケットが8つ付いていること。もともとは、推し活をする人をターゲットに開発されたのだという。開発担当者の水谷莉奈氏(ニッセン ライフスタイル本部)に話を聞いた。
アニメや声優が好きで、チケット代やグッズなどに年間10万円以上のお金をかける「隠れオタク」だという水谷氏。自身の推し活を振り返り、今よりもっと自然体で過ごせるような推し活商品を作りたいと思ったのが開発のきっかけだという。オタク(推し活)市場が大きなマーケットであること、ニッセンが行ったアンケート調査から推しがいる人や推し活をしている人の割合が多かったことも、商品化を進める追い風となった。
全部で8つポケットのうち、特にこだわったのが、内側の右下に位置する深めのポケットだ。このポケットには、最大17センチのアクリルスタンド(アクスタ)が収納できる。アクスタとは、好きなキャラクターなどをアクリル板にプリントしたグッズのこと。土台に差すと自立し、推し活の定番アイテムとなっている。「推し活中、好きなキャラクターのアクスタとカフェやライブ会場で写真をよく撮ります。ですが、アクスタは持ち運びがしづらいと感じていたため、さっとアクスタを取り出せるポケットを作りました」(水谷氏)
アクスタは摩擦に弱いため、内側のメッシュ素材に柔らかく厚みのあるものを採用した。ポケットの中にさらにポケットを作り、アクスタの土台を収納できるようにしている。さっとアクスタを取り出せるよう、ポケットの幅のサイズも調整したという。
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