「まるで人間の手」 国内スタートアップが高性能ロボットハンドを開発、価格は約60万円プロダクトInsights

» 2024年11月01日 08時00分 公開

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日々リリースされる新しい商品やサービス。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。

 システム開発を手掛けるスタートアップ企業のHatsuMuv(東京都新宿区)は、人間の手のような大きさ・動きを想定した高性能ロボットハンド「HatsuHand」を開発したと発表した。ウェアラブルロボットアーム、義手、ヒューマノイドロボットなどへの応用を見込む。価格は4000ドル(約61万円)で、受注生産で販売する。

人間の手のようなロボットハンドを開発(写真はイメージ)
photo 高性能ロボットハンド「HatsuHand」(出所:プレスリリース、以下同)

 HatsuHandは、約19センチメートルと人間の手に近いサイズで設計しており、日常生活での活用を意識している。ドアノブを引く、コップを持つなどの日常動作に適応できるほか、ハンマーやインパクトドライバーなど、人間の手に合わせて作られた道具もそのまま使用できるという。つかんだ物に合わせ各指に適切な力を伝達でき「人間が無意識に行っている『硬さの異なる物を最小限の力でつかむ』」ことも可能だと同社は説明する。

photo ドアノブを引くなど人間の手に最適化された日常動作にも幅広く適応
photo 人間の手に合わせて作られた道具をそのまま使用できる

 従来のロボットハンドは、主にケーブルで手のひらの動作を制御するため、使用し続けると性能が落ちる問題があった。HatsuHandはリンク機構(複数の部材と関節で構成された機械機構)を採用しており、性能が落ちにくいだけでなく、部品ごとの交換が容易なため、長期的な使用に適しているという。

photo フィギュアの開発にも使用

 指先へセンサーを導入できる空間を用意し、制御関連データの公開とサンプルコードの提供を行っている。「イチゴをつかむ」など、より繊細な動作をしたい場合でも、触覚に関するセンサーの導入によって実現可能だ。

photo より繊細な動作をしたい場合でも、触覚に関するセンサーの導入によって実現が可能に

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