河合: 面談で、やっぱ変わってくれるなみたいな感覚はありますか。逆に、なかなか手ごわいというか、疲弊しちゃうようなことはありますか。
北山: やっぱりそんなに簡単に人のキャリアは、変わるものではないですよね。なので、人事パーソンとしての意識として大事なのは、自分たちの力で人の人生を変えられると思わないことです。ただ、人事側も自分たちなりの考えがあって話をしに行くので、そこは相手に伝わるように努力をし続ける必要はあるかと。本人がリフレクションして、やっぱり自分で意識を高めようとか、自分のキャリアをもう1回捉え直すというプロセスになるまで、われわれは語り続けるしかありません。
河合: 社員構成でみると、50歳以上をなんとかしなきゃという側面は、大きいですよね。
北山: これまでの運用では、51歳から階層が移行して、処遇が変わっていました。今回の制度改定ではそうしたシニア対応もなくなります。
河合: 年功序列をなくせば今までのような年齢で区切ってということはなくなるから、シニア社員のキャリアを後押しする制度になるってことですね。
北山: はい。セカンドキャリアのご案内も、引き続きわれわれとしてはやり続けていきたいと思っています。これは会社にとっても社員にとっても、すごくいい仕組みだと思ってますので。
あとキャリア採用も、やっぱり30代半ばぐらいから40代前半ぐらいからで、手を挙げてくれる方にとっても「やっぱり50過ぎたら処遇下がるんですね」というのは採用訴求力が弱いので。役割に応じた力のある方は、当然それ相応の処遇を得られ続けるような形にするという点は、今回かなり意識しました。
三井住友銀行「年功序列の廃止」の真意 人事副部長が語る”20年間の変化”とは【前編】
米Amazon、Googleも出社回帰 なぜ、わざわざ脱リモートするのか?
「自分で考え、動ける社員」を作る──リコーは何をしているのか
イオン「デジタル人材を2000人に」 どのように定義し、育てていくのか
「育休はなくす、その代わり……」 子なし社員への「不公平対策」が生んだ、予想外の結果Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング