夏に90万枚も売れた「アセドロン」、今度は冬の“汗冷え”をドロン! グンゼだからできることがある機能性ばかり訴えない(2/4 ページ)

» 2024年11月14日 08時50分 公開

汗冷え解消への技術的アプローチ

 アセドロンは、吸湿性の高いレーヨンとドライ感の強いポリエステルを組み合わせた独自の糸構造が特徴だ。糸の中心部(芯部)にレーヨンを、外側を覆う部分(鞘部)にポリエステルを配置。鞘部に設けた隙間が汗の通り道となり、素早い拡散を可能にする。

 この基本構造を維持しながら、ファイヤーアセドロンでは糸の配合を変更。芯部のレーヨンに吸湿発熱機能を持たせつつ、衣服内の余分な湿気を素早く放出する仕組みを採用した。これにより、暖かさを保ちながら、汗によるベタつきを防ぎ、汗冷えを解消することができた

 一般的な吸湿発熱インナーは、瞬間的なエネルギーで湿気を熱に変える仕組みであり、その熱は徐々に外に逃げ、結果的に体が冷えてしまう。一方で、ファイヤーアセドロンは、熱を逃がさず、かつ湿気だけを効果的に放出する機能を追加した。

photo 濡れ戻りによる汗冷えを防ぐ構造

 グンゼは、アセドロンシリーズで年間を通じた汗の不快感解消を目指している。ファイヤーアセドロンは、気温や使用シーンに応じて2つの厚さを展開する。冬場は気温変化が大きいため、商品構成を中厚と重厚の2つのタイプに分け、汗対策機能を維持しつつ、防寒性は着る環境によって選べるようにした。

メンズのタートルネック

 商品ラインアップは、長袖インナーを中心に、パジャマやソックスまで幅広く展開。見える部分のデザインにもこだわり、1枚でアウターとしても着られる仕様にした。「防寒インナーとは異なる、新しい価値を提供したかった」と藤本氏は語る。

photo 靴下などもラインアップ

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