汗による不快感を解消するグンゼの「アセドロン」シリーズが、発売から7カ月で累計90万枚を販売し、好調を維持している。年内に100万枚に到達する見込みだ。
10月には、汗対策に加えて防寒機能を追加した「ファイヤーアセドロン」を発売した。シリーズに冬用アイテムを加え、年間を通じて汗による不快感の解消を目指す。
冬用インナーの市場では、防寒機能が重視されることが一般的だ。しかし、グンゼが実施した調査によると、冬用インナーの着用率は高い一方、満足度は半数程度という結果が出た。冬にも汗にまつわる悩みが多く、特に「汗冷え」に困っている声が多く寄せられた。
秋から冬にかけての寒暖差が激しい時期こそ「汗冷え」の悩みが顕著となるが、従来の冬用インナーは「防寒」に特化している。そのため、着用すれば暖かいものの、蒸れると体が冷えてしまうという課題があった。
「暖房の効いた場所では暑くて汗をかき、外に出た瞬間に寒くなる。こうした声が圧倒的に多かった」と商品企画担当の藤本和彦氏は説明する。
そこで、グンゼは防寒機能を持たせつつ、汗による蒸れをケアする機能を持ったファイヤーアセドロンの開発に着手した。
しかし、「体温を逃がさないようにしつつ、熱くなりすぎないようにする必要がある」と藤本氏が語るように、開発には相反する課題があった。この課題に対し、グンゼは編み方の工夫で解決を図った。
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