グンゼが2024年3月に発売した新ブランド「アセドロン」が好調だ。発売からわずか半年で85万枚を販売するなど、物価高騰の中でも売り上げを伸ばしている。
背景には夏のインナーウェアに対する消費者が抱えていた不満に加え、ブランディング戦略も成功要因として挙げられる。商品企画を担当した藤本和彦さんとマーケティング担当の日和崇さんに話を聞いた。
アセドロンの開発は、消費者の潜在的なニーズを掘り起こすところから始まった。グンゼはこれまでも季節ごとのインナーウェアを展開してきたが、近年の猛暑日の増加など、市場環境の変化を感じ取っていた。そこで改めて消費者調査を実施したところ、予想外の結果が得られた。
調査によると、夏用インナーウェアの利用率は72.3%と高いものの、満足度は41.9%にとどまっていた。多くのブランドからさまざまな商品が展開されているにもかかわらず、消費者の満足度は予想以上に低い状況が明らかになった。
また、不快感の最大の原因が「汗」であることも判明し、衣服内の汗に関連した不快感が根本的に解決できていないという課題が見えた。
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