TCG(トレーディングカードゲーム)という遊びの形態は、1990年代に米国のマジック・ザ・ギャザリングから始まり、以降アナログゲームの中心的なジャンルとなった。日本でもポケカや遊戯王OCG(オフィシャルカードゲーム)がその代表例であり、幼少期に触れた読者も多いだろう。
多くのプレーヤーを抱えたTCGだが、遊び始めるにあたり複数の障壁が存在していた。それは、イニシャルコストとランニングコスト、ルールの複雑さ、そして遊び相手の確保である。
イニシャルコストは分かりやすいだろう。TCGを遊び始めるためにはルールに則ったデッキを構築する必要があり、必要最低限のカードを購入する必要がある。
今のポケカであれば構築デッキ、つまり封入されているカードが決まっており、すぐにゲームを行えるカードセットの価格は550〜3000円程度である。
レアリティー(希少性)の高いデッキを選ばない限りイニシャルコストはそこまで大きなものではない。しかし、スマホゲームを中心にF2P(Free to Play、基本無料でプレー可能)が浸透したのが今の娯楽環境だ。
自分にとって「面白いか面白くないか分からないものに金銭を支払う」ということへのハードルが高くなっていることは障壁の一つである。
もう一つがランニングコストである。TCGにおけるランニングコストとは「拡張パック」の購入費用を指す。これは、遊びの幅を広げ、トレンドについていくためには必要な出費だ。
海外ゲーム『ゴースト・オブ・ツシマ』はなぜ、“史実と違っても”受け入れられたのか?
ディズニーは「中高年向け」に舵を切る? 日本での勝ち筋は
映画『ルックバック』成功から浮かび上がる、集英社の思惑とは
模倣品か、世紀の傑作か――「パルワールド」が熱狂を生むワケ
「アーマード・コア」10年ぶり新作が爆売れ “マニア向け”ゲームだったのに、なぜ?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング