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お客さま窓口への不満 2位「通信料がかかる」、1位は?(2/2 ページ)

» 2024年11月29日 07時00分 公開
[サトウナナミITmedia]
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「チャット」での対応に支持

 チャットでの問い合わせ経験については、71.7%が「ある」とした。年代別に見ると、60代では68.5%、70歳以上では64.1%と、高齢層でも6割以上が利用経験を有していると明らかになった。また、2023年の調査と比較すると、60代および70歳以上ではチャットでの問い合わせ経験者が10ポイント以上増加し、全年代でチャットの利用が普及しつつあることが示された。

photo チャットでの問い合わせ経験(モビルス調べ)

 チャットを利用したいと思う理由については、「時間や場所を選ばない」「他のことをしながら問い合わせができる」など、時間や場所を気にせず自分の都合に合わせて問い合わせできることや、「電話やメールと比べて待たされず、解決が早い」「写真も簡単に送れる」「文字の履歴が残る」など、解決の速さやテキストコミュニケーションならではの利点の他、「緊張しない」「人と話さなくてよいのが楽」など、心理的ストレスが軽減されるといった声が寄せられた。

 一方で、「AIは回答が的を射ていないことが多い」「解決せずオペレーターに直接問い合わせた。二度手間になった」といった声や、「便利だが返事を待つ時間を含めると時間がかかる」「すぐに返信が欲しいのに時間がかかりすぎる」といった、不満の声も多く寄せられた。

photo チャットを利用したいと思う理由(モビルス調べ)
photo チャットを利用したくない理由(モビルス調べ)

 チャットでの問い合わせをしたことがある業界を聞くと、「通信」がトップとなり36.3%。その他、「小売り/ネットショップ」(31.5%)、「メーカー」(28.1%)が上位となった。

 過去4回の調査と比較すると、2022年から2023年にかけて「金融」「旅行」「運送/交通」の業界で伸長が見られた。同社は「対面窓口のオンライン化が進むなど、アフターコロナにおける企業と消費者の行動変容がうかがえる。2024年も、このオンライン化の促進が継続している」とコメントした。

photo チャットで問い合わせたことがある業界(モビルス調べ)

 問い合わせをする際に企業に求めることについては、「なるべく人が対応してくれること」が23.0%で最も多い結果となった。次いで「夜間や早朝でも時間帯問わず問い合わせができること」(20.6%)、「Webサイトに情報が載っていること」(20.3%)となった。

 また、問い合わせの手段については、「電話など音声でのやり取りが可能であること」が14.3%、「チャットなどテキストでのやり取りが可能であること」が12.5%となり、大きな差は見られなかった。電話かテキストかという手段そのものはあまり重視されていない一方で、どちらの場合でも人による対応を求める声が多いと考えられる。

photo 問い合わせをする際に企業に求めること(モビルス調べ)

 調査は8月14〜15日にインターネットで実施。全国の15〜70歳以上の男女729人から回答を得た。

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