デジタルスキル向上を目的に、 企業や自治体などでつくる官民連携団体「日本リスキリングコンソーシアム」は、団体の会員登録者のうち、エンジニア職を除く約5700人を対象に、AI学習に関する調査を実施した。
AIスキル習得者のうち「業務で具体的な成果を上げられる」と回答した人の4割が、学習に累計31時間以上を費やしていた。一方で、成果を出すには「さらなる学習が必要」と答えた人の7割は、累計学習が20時間未満にとどまっていた。
自社のAI人材養成に向けて、企業に求められる対応とは――。
AIスキル習得者3686人に、AIスキルによって得られる成果について聞いた結果、「ある程度の成果を上げられるが、改善の余地がある」(39.3%)、「成果を上げるためには、さらなる学習やサポートが必要」(34.5%)となり、「具体的な業務成果を上げられる」と回答した人は18.7%にとどまった。
AIスキル習得者2192人に、学習に費やした累計時間と習得したAIスキルによって得られる成果について聞いた。
「業務で具体的な成果を上げられる」と回答した人の42.8%が「31時間以上」学習したと回答。一方、AI学習時間が20時間未満(「〜1時間」「2〜5時間」「6〜10時間」「11〜20時間」)の人では、「ある程度の成果を上げられるが、改善の余地がある」が61.7%、「成果を上げるためには、さらなる学習やサポートが必要」が71.1%となった。
同団体でAI関連のプログラムを受講したことがある924人に、AIスキルの学習を続ける上で感じる課題を聞いた結果、1位「学習に必要な時間を確保することが難しい」(52.1%)、2位「モチベーションを維持することが難しい」(38.9%)、3位「実務に応用するのが難しいと感じる」(32.3%)となった。
同団体の主幹事を務めるグーグル合同会社の岡村有人・シニアマーケティングマネジャーは「AI人材と非AI人材の学習時間に明確な差が生まれていることからも、企業・組織による継続的な学習支援が必要」と指摘。AI人材育成を加速させるためには「『個人の意欲』とともに『企業・組織の環境整備(ハード面)』『成果につなげる仕組み(ソフト面)』の3要素の整備が必要」とコメントしている。
調査は9月10日〜10月2日にインターネットで実施。対象は、日本リスキリングコンソーシアム会員登録者(非エンジニア職)5694人。
プログラマーに聞く「人気の言語」トップはJava 「使わなくなった言語」1位は?
99%が受講完了 サイバーエージェント式「学び直しに関心が低い社員」を巻き込む方法Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング