「イーサリアム保有で年3%」の衝撃 メルコインの“新経済圏”はどこまで広がるのか「ポイント経済圏」定点観測(1/5 ページ)

» 2024年12月26日 08時00分 公開
[斎藤健二ITmedia]

「ポイント経済圏」定点観測:

キャッシュレス化が進む中、ポイントは単なる「お得」から「経済活動の一部」へと変貌を遂げている。本連載では、クレジットカード、QR決済、電子マネーを中心としたポイントプログラムの最新動向を追い、企業の戦略やユーザーへの影響などを分析する。

 暗号資産を持っていると年3%の利息(のようなもの)がポイントとして付く――。こんな一風変わったサービスが始まる。

 提供するのはフリマアプリ「メルカリ」の子会社で暗号資産サービスを手掛けるメルコイン(東京都港区)だ。暗号資産の一つであるイーサリアムを保有するだけで、毎月メルカリポイントが自動的に付与される。これまで投機的なイメージが強かった暗号資産に、定期預金のような安定性を持たせる試みとして注目を集めそうだ。

暗号資産を保有するだけでポイントがもらえる、メルカリとしても初のサービス(出典:メルカリ)
イーサリアムは時価総額で世界2位の暗号資産(出典:ゲッティイメージズ)

 すでに300万口座を突破したメルコインの暗号資産サービスだが、その86%が暗号資産取引が初めてのユーザーだという。「怖い」「怪しい」というイメージが強かった暗号資産を、毎月ポイントがもらえる身近な資産へと変える試みだ。新しい経済圏づくりの挑戦が始まった。

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