はなまるうどん、本社を東京→香川に 讃岐うどんへの「原点回帰」を掲げる理由(2/2 ページ)

» 2025年01月09日 11時05分 公開
[三好一葉ITmedia]
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讃岐うどんの「多様性」

 また、「はなまる」が「原点回帰」と同時にキーワードとして挙げたのが「多様性」だ。同社の前田良博社長は「そもそも讃岐うどんの魅力は、店主の数だけ存在する多様な個性。こうした個性や、うどんにとどまらない地場産品の魅力を、はなまるを通じて県外に伝えていきたい」と話す。

photo 「はなまる」の前田良博社長

 順次全面改装する県内の5店舗についても、「1店1店同じような店にはしない」という。高口CMOは“非セルフサービス”の店舗や、うどんの手打ち体験などができる“体験型”の店舗、閉業した“名店”の味の再現メニューなどにも意欲を示し、「『県内ではなまるうどん巡りができる』というくらい、個性のある店作りを一丁目一番地にしたい」と意気込んだ。

photo 「はなまる」の高口CMO
photo 「フルサービス」の店舗にも意欲を示す

 県外においても、オリーブや希少糖、かまぼこといった、うどんにとどまらない県産品の販売や、都内でのイベント開催を予定している。「讃岐うどんの多様性を感じて頂き、『香川に行ってみたい』という気持ちになれる場を積極的に作っていきたい」(高口CMO)

photo 県産品の販売も構想

 2024年にはすかいらーくホールディングスの傘下に入った「資さんうどん」が全国進出に乗り出しており、800店舗以上を構える最大チェーン「丸亀製麺」の成長も続く。うどん業界の競争が激しくなる中、はなまるうどんの新たな方針は、消費者の支持を獲得できるか。

photo 左から香川県東京事務局所長の森岡英司氏、ゆるキャラ「うどん脳」、前田良博社長、高口裕之CMO、香川県議会議員の岡野朱里子氏
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