また、「はなまる」が「原点回帰」と同時にキーワードとして挙げたのが「多様性」だ。同社の前田良博社長は「そもそも讃岐うどんの魅力は、店主の数だけ存在する多様な個性。こうした個性や、うどんにとどまらない地場産品の魅力を、はなまるを通じて県外に伝えていきたい」と話す。
順次全面改装する県内の5店舗についても、「1店1店同じような店にはしない」という。高口CMOは“非セルフサービス”の店舗や、うどんの手打ち体験などができる“体験型”の店舗、閉業した“名店”の味の再現メニューなどにも意欲を示し、「『県内ではなまるうどん巡りができる』というくらい、個性のある店作りを一丁目一番地にしたい」と意気込んだ。
県外においても、オリーブや希少糖、かまぼこといった、うどんにとどまらない県産品の販売や、都内でのイベント開催を予定している。「讃岐うどんの多様性を感じて頂き、『香川に行ってみたい』という気持ちになれる場を積極的に作っていきたい」(高口CMO)
2024年にはすかいらーくホールディングスの傘下に入った「資さんうどん」が全国進出に乗り出しており、800店舗以上を構える最大チェーン「丸亀製麺」の成長も続く。うどん業界の競争が激しくなる中、はなまるうどんの新たな方針は、消費者の支持を獲得できるか。
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はなまるうどんと丸亀製麺 「うどん同級生」でなぜ、明暗が分かれたのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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