“昭和時代の人気喫茶店”も平成・令和と時が流れ、歴史に幕を閉じるケースが目立つ。帝国データバンクによると、近年は喫茶店の倒産件数が年間60件前後で推移している。そんな中での数少ない成功例が、1969年創業で茨城県ひたちなか市に本店を持つ「サザコーヒー」だ。
同県に10店、首都圏(東京都・埼玉県)に6店と、店舗規模はそこまで大きくない。しかし、世界最高級豆「パナマ ゲイシャ」(パナマ産のゲイシャ品種)を長年オークションで落札し続けたり、日本トップクラスのバリスタを擁していたりなど、コーヒー好きの間では“知る人ぞ知る名店”だ。
国内店舗数が2000店を超えた「スターバックス」や、同1000店超の「ドトールコーヒーショップ」「コメダ珈琲店」のような大規模展開でもなく、シンプルな空間づくりと丁寧なドリップコーヒーで人気を集める「ブルーボトル」(約30店)とも異なる。サザコーヒーは、パンやスイーツ、イベントも含めた“生活文化”としてコーヒーを提案し、人気を拡大してきた。
同社ならではの取り組みを「前編」と「後編」で紹介したい。前編では、鈴木太郎社長にサザコーヒーの取り組みや独自の経営哲学を聞いた。
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