日産自動車、パナソニックHD、三菱電機といった名だたる企業が次々と早期退職の募集に踏み切り、2025年から2026年にかけてその波はさらに広がりを見せている。
シニアのセカンドキャリアを支援する当社、BEYOND AGEにも「早期退職の募集が出る前に、転職の可能性を探りたい」という相談が増えてきた。社内の空気を察知して、公式発表前に動き出しているようだ。
しかし、大企業で輝かしいキャリアを積んできた50代が、いざ転職市場に出た瞬間に直面する現実は想像以上に厳しい。
ピカピカの経歴はなぜ通用しないのか。3000人以上のシニアのセカンドキャリアを支援してきた立場から、大企業出身者が陥る構造的なギャップと、その対策についてを解説する。
当社では、シニアの転職希望者に、大企業と中小企業の違いを「米国と中国」に例えて説明することがある。
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、資本金10億円以上の大企業に勤める男性の平均給与は789万円に上る。厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、50代は年功序列型賃金のピークにあたるため、年収800〜1000万円に達することも珍しくない。一方、日本全体の平均給与は478万円であり、資本金2000万円未満の企業の男性平均は488万円にとどまる。
大企業から中小企業への転職は、周囲の報酬水準はもちろん、生活コストも社内の言語も根本から異なる世界に飛び込むことを意味する。「米国」から「中国」に移住するようなものである。
ところが多くの大企業出身者は、この現実を直視できていない。年収1000万円だった人が「さすがに1000万円は無理でも、2〜3割下げた700万〜800万円で決まるだろう」と考える。
だがそれすら厳しい。そもそも「年収400万円が普通の世界」に行こうとしているという認識が決定的に欠けている。
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