「とんかつまい泉」を運営する井筒まい泉(東京都港区)は1月29日、「甘い誘惑ハムかつサンド」(3切れ、476円)を発売する。キャッチコピーは「まい泉が作った、ちょっと贅沢(ぜいたく)なハムかつサンド」で、同社では初のハムかつを使用した商品となる。サンドイッチ系の商品としては4年ぶりの新商品だ。
井筒まい泉は、運営するレストランにおいて、希少なブランド豚「甘い誘惑」の肉を使用したメニューを展開している。生産量が限られるためとんかつなど限られたメニューで提供しているが、社内からは「甘い誘惑を使った贅沢なサンドイッチを開発したい」という声が多かったという。
同社はこれまで、ヒレかつサンド(465円)、メンチかつサンド(411円)、エビかつサンド(497円)など5種類のサンドイッチを販売してきた。居酒屋のメニューとしてもメジャーなハムかつは、安価なイメージが強い。ブランド豚である甘い誘惑をあえて使用し、高級なハムかつサンドという意外性を狙う。
開発担当者の三谷貢一氏によると、2年以上にわたる開発で最も難しかったのはハムだったそうだ。「甘い誘惑のおいしさを引き出しつつ、ハムかつサンドとして食べるのに最適なハムを目指し、豚肉の配合や風味を細かく調整しました」(三谷氏)。当初、ハムの厚さは7ミリが最適だと想定していたが、開発を続ける中で厚みが足りないと判断。ミリ単位で厚さを調整し、最終的に粗めに砕いた豚肉を加えることで、厚さを9ミリとした。
その他、ソースやパン粉もハムかつ用に新たに開発した。ハムかつはこれまでの商品とは異なり、やや脂っぽい部分がある。「飽きずに味わえるよう、ドレッシングのようなさっぱりとしたソースを開発しました。パン粉は、ソースを吸い過ぎて食感が損なわれないよう、専用のものを使用しています」(三谷氏)。
価格は476円で、定番商品のヒレかつサンド(465円)よりも高く設定した。販売目標は月間5万個で、これはエビかつサンドの売り上げと同等の数字だという。まい泉のちょっと高級なハムかつサンドは、消費者の支持を得られるか。
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