ドミノ・ピザはなぜ「有明ガーデン」を選んだのか フードコート初出店の経緯(2/4 ページ)

» 2025年01月22日 08時00分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]

「推し活の破壊力はすごい」1日数千万単位の売り上げアップも

 今回のリニューアルについて、有明ガーデンを運営する住友不動産商業マネジメントの坂巻裕太氏(有明モール運営部 部長)は、同施設の客層に言及しながら次のように説明する。

 「有明ガーデンは、大きく分けて子育て中のファミリー層と、東京ガーデンシアターのイベントなど興行目的に来た層という、2つの客層が存在します。このうち後者について、近年は東京ガーデンシアターだけでなく、近隣にある東京五輪のレガシー施設で行われるイベントも増えてきており、5階のAriakeダイナーでお客さまが座席を確保しにくくなっている課題がありました」

 坂巻氏によると、東京ガーデンシアターでイベントのある日は、フードコートの席が取れず、コンビニなどで購入したものを屋外でサクッと食べているような客も多かったという。このような施設のキャパシティー面での課題を解消するために、全900席のAriakeダイナーに加え、300席超のフードエリアとして新たにARIAKE FOOD STAGEをオープンした。のんびりとした食事には前者、興行前後のさっと食事を済ませたいニーズには後者で対応していく。

ARIAKE FOOD STAGE

 ARIAKE FOOD STAGEでは、フードエリアの増強だけでなく、東京ガーデンシアターで行うイベントとのコラボレーションも強化する。有明ガーデンでは、以前からモール内のBGMとして、興行するアーティストの楽曲を流すなどのコラボをしてきた。今後は興行と連動したメニューや、ノベルティの提供などを予定している。また、アーティストのイメージカラーに合わせた照明の調節や、エリア内の大型モニターでライブ映像を流すなど、体験価値の向上に注力する。

 「これまでも年間を通して数多くのイベントを行ってきましたが、推し活関連の消費、破壊力にはすさまじいものがあります。イベントによっては、1日に数千万円単位の売り上げアップがあったこともあり、こうした需要に今後も対応していく考えです」(坂巻氏)

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