クルトガシリーズは累計で1億本以上も販売しているが、同社はヒットの要因をどのように分析しているのか。
井澤さんは「複数の要因が考えられるが、シャーペンに対して他社も含めて機能性を求める流れが来ていたタイミングで、なかなか目新しい機構だった点がうまくはまったのではないか」と話す。
初期モデルを発売した2008年ごろは、いまほど動画やSNSを活用したプロモーションが活発ではなかったため、クルトガの特徴を視覚的に伝える手段が限られていた。そんな中、店頭で映像を使うなど工夫を凝らすことで、学生を中心に認知が拡大していったという。
「機構もデザインも、クルトガは過去にない唯一のユニークなシャーペンだと思っている。中高生にまず興味を持ってもらい、使い勝手の良さも体感してもらうことで良さが伝わり、世代を超えて長年使ってもらえるシャーペンになればうれしい」
同社は今後も市場のニーズを反映させながら、新機能を搭載したモデル開発を進めていくという。
「クルトガシリーズは長年さまざまなモデルを発売しているが、芯が回ってトガり続けるといったベースの機能を持ちながら、モデルごとに新しいものを提案している。発売をきっかけに初めてクルトガを知ってもらったり、既存ユーザーに驚いてもらったり、今後も機能を磨きながら新しいものを提案していきたい」
2024年には、クルトガファンを対象とした初のユーザーミーティングを開催。今後もさまざまな取り組みを通じて、時代のニーズを反映した開発を進めていくようだ。新モデルの展開にも注目したい。
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