こうしたカテゴリー特化型店舗を出店する理由について、佐藤氏は「既存店舗に来ない消費者との接点を創出するため」と説明する。キラキラドンキを例に挙げると、かつてドン・キホーテでは、将来の主力顧客層であるZ世代、特に女子高生〜20代前半の女性との接点を増やす必要があった。
そこで、ターゲット層に近い若手女性社員が中心となって企画・運営に携われる店舗をオープン。「既存店舗の一部分をZ世代向けのコーナーにするのではなく、店舗として独立させることで、若手女性社員が主体となって新しい商品の開発や売り場づくりが可能となります。その結果、若い女性の目線を軸とした店舗が、継続的に成長すると考えました」(佐藤氏)
〇〇ドンキの出店場所は、コンセプトと出店施設の立地や特性を分析し選定する。売り場のゾーニングや商品構成(品ぞろえ)は、佐藤氏が所属する新規業態開発本部で検討を重ね、決定しているそうだ。ちなみに、キラキラドンキに関しては、店舗の立ち上げ時から、店舗コンセプトと親和性の高い若手社員の意見を最大限反映しているという。
特化型店舗では、ターゲット層と属性が近い従業員を配置している。従来店舗と異なり、少人数のローコスト運営を基本としているそうだ。「そのため、店舗全体を俯瞰(ふかん)して見れるオールラウンダーな人材が求められます」(佐藤氏)。また、特化型店舗には将来の幹部候補生を育成するための登竜門のような役割もあり、店長にはあえて未経験者を配置しているという。
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