東京商工リサーチ(東京都千代田区)は、焼肉店の倒産状況に関する調査結果を発表した。2024年の焼肉店の倒産は過去最多の45件、主な原因はコスト高と競争激化だった。
2024年の焼肉店の倒産(負債1000万円以上)は45件で、前年比66.6%増。集計を開始した2009年以降で最多を記録し、初めて40件を超えた(これまでの最多は食中毒問題が広がった2012年の35件)。
倒産急増の背景には、コスト高と競争激化が挙げられる。輸入肉だけでなく和牛価格も高止まりし、野菜などの仕入れコストも上昇している。値上げした焼肉店も多いものの、他業態からの焼肉店への進出などで価格競争、顧客争奪が激しく、価格転嫁が十分にできない値上げのケースもある。
45件の倒産のうち、販売不振(売上不振)が42件(前年比100.0%増)と倍増し、全体の93.3%を占めた。事業規模では、個人企業が40.0%、従業員10人未満が44件(構成比97.7%)と、物価高や大手チェーンとの競争が小規模店の経営を直撃している。
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