大阪の人気土産のひとつに「焼きたてチーズケーキ」がある。リクロー社(大阪市)が運営している「りくろーおじさんの店」の看板商品で、2024年に発売40周年を迎えた。
ふんわりと焼き上がった生地と、口の中でシュワっと溶ける独特の食感が人気を呼び、発売当初から現在まで行列が絶えない。「食いだおれ」の街で40年にわたって愛され続ける理由に迫った。
焼きたてチーズケーキは、デンマーク産クリームチーズと北海道産牛乳を使用し、各店舗でオーブンを使い焼き上げている。メレンゲ状に泡立てた卵白の気泡が膨らみとなり、ふんわりとした食感を生み出している。
配合については、一部の添加物を抜くなどの変更はあったが、卵の分量など基本的なレシピは発売当初から変わっていない。ただし、40年の間に製法が磨き込まれたことで、より品質が安定するようになった。
「ふっくらとした仕上がりとするには、メレンゲの泡立て加減が重要で、立てすぎても立てなさすぎてもよくない。その見極めが年々磨き込まれてきた」と、同社の経営管理本部課長の谷口円さんは語る。
夏場は泡立ちにくくなるなど、原材料となる卵が季節や鶏の体調によって品質に影響することもあり、一律の時間では管理できないという。
最適な状態を見極めるのは、製造担当者の目と手だ。職人芸といえる製法で、40年間変わらない味と品質を守り続けている。
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