年収2000万円以上のフリーランスエンジニアの35.7%が、「3年以上」の契約を結んでいる。フリーランスのITエンジニア向け案件紹介サービス「Relance」(リランス)を運営するスリーシェイク(東京都新宿区)の調査で分かった。
年収1000万円以上のフリーランスの50%以上が「1年以上」の契約を結んでいることも分かった。長期契約は安定した高収入につながる可能性が高い。収入を向上させるためには、求められる成果を継続的に提供し、クライアントと強固な信頼関係を築くことが不可欠だと考えられる。
案件1件あたりの平均契約期間については、「6カ月〜1年未満」(37.5%)が最も多かった。「1年〜2年未満」(29.3%)、「6カ月未満」(21.3%)が続いている。全体で見ると、58.8%が「1年未満」の契約にとどまった。
フリーランスとして大事にしていることについて、1位は「技術力」(42.5%)。2位は「即レス」(39.7%)、3位は「報連相」(34.9%)となり、技術力だけでなく、日々のコミュニケーションも重要視していることが分かった。
「即レス」と回答した人に、時間感覚を尋ねたところ、66.0%が「分単位」で考えていることが分かった。クライアントやチームとの円滑な連携を重視し、迅速な対応が信頼構築や案件継続につながることがうかがえる。自分の手元にタスクをとどめている時間や数が増えると認知負荷が高まり、チームの作業進捗にも影響を及ぼすため、速いレスポンスを意識しているようだ。
プロフェッショナルなフリーランスの定義について「報連相ができる、レスポンスが速い」(38.1%)、「質問ができる、質問の質が高い」(38.0%)が上位を占め、「技術力」(37.0%)をわずかに上回った。「新しい取り組みや改善提案ができる」(37.0%)、「期限を守る」(36.0%)が続き、ビジネスパーソンとしてどうあるべきかを大事にしている人が多いことが分かった。
調査は、20〜50代のフリーランスエンジニア1014人を対象にインターネットで実施した。調査期間は2024年10月3〜10日。
ITフリーランス「月額単価ランキング」 2位「ITコンサルタント」、“120万円超”1位は?
「ITの多重下請け構造は最悪」 エンジニアの“報酬中抜き”が許せないと考えた理由
なぜIT多重下請けは起こるのか? 日米“外注構造”とDXの違いから考える
「IT多重下請け」が生まれた背景 フリーランスを守る、共同受注の強みとは?
IT業界の「多重下請け地獄」が横行し続ける真の理由
IT業界の「多重下請け問題」を変える真の方法とは? 1次請けから3次請けまで経験した社長が提唱する「0次請け」
フリーランスのITエンジニアへの発注 増えている案件の特徴は?
「IT多重下請け」の構造と解決策 やりがい搾取と「報酬中抜き」はなくなるか?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング