伸びる人と伸びない人の違いは? 褒められた後の姿勢が分かれ道新入社員の教科書(1/3 ページ)

» 2025年03月28日 07時00分 公開
[菅沼勇基ITmedia]

この記事は『新入社員の教科書 「伸びる人」の習慣 「伸びない人」の習慣』(菅沼勇基/クロスメディア・パブリッシング)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。


 いまの時代、「叱る」という行為は、やり方をひとつ間違えると「パワーハラスメント」だと言われます。叱る側は、相当な覚悟をもって取り組まなければなりません。このことは、若い読者のみなさんには、よく認識しておいてもらいたいと思うのです。

 では、叱る人は、なぜハラスメントの地雷を乗り越えてまで叱ろうとするのでしょうか。部下に仕事をしてもらわないと、自分の評価も上がらないからという理由もあるかもしれませんが、やはり、部下に成長してもらいたいからこそ叱るのです。

 マザー・テレサは、「愛の反対は憎しみではなく無関心である」と言いました。無関心なら、リスクを冒して叱ったりしません。関心があり、愛があるから叱るのです。

 しかし、現代社会において、「叱る」ことは完全に時代遅れになっています。

(出典:ゲッティイメージズ)

 私は「叱る」ことはせず、部下への対応は「褒める」ことを基本にしています。目標未達の場合など、褒めることが難しい場面においても、「なぜできなかったのか?」と問いかけ、対話を重視します。一方的な命令ではなく、部下と対等な立場で、「どうすれば改善できたのか?」と建設的に話し合います。

 「叱る」のではなく、「褒める」を通して部下のモチベーションを高め、目標達成へと導く。上から目線で強制するのではなく、自発的に目標へと向かうよう仕向ける。これが私のマネジメント手法です。

 私が経営している「アパマンショップ」は、当初は全国のフランチャイズの中で30位前後でしたが、社員に会社への誇りを持つために、傘下の10店舗の中で必ず全国1位を獲得しようと目標を掲げました。社員に結果を給与や賞与に反映させることを約束し、社長就任から数カ月で、全国1位を目指しました。結果、着実に順位を上げ、ついに1位になることができたのです。

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