この記事は、『入社1年目から好かれる人の敬語・話し方のビジネスマナー』(高田将代/SBクリエイティブ)に掲載された内容に、編集を加えて転載したものです。
敬語には、大きく分けて3種類あります。「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」です。
尊敬語とは、相手の動作や状態、物事を高めて表現することで、敬う気持ちを表現する言葉です。主語は相手ですので、ビジネスシーンで使う場合はお客さまが対象になるほか、社内であれば役職者(社長や幹部、上司など)に向けて使うことが多くなります。
尊敬語は、主に3パターンあります。1つは「いらっしゃる」「おっしゃる」「召し上がる」などのように、言葉そのものを尊敬の言葉に言い換えるものです。もう1つは、「お話しになる」「ご訪問なさる」のように、動詞に「お(ご)〜になる(なさる)」をつけたもの。最後の1つは、「話される」のように、語尾に「れる」「られる」をつけて尊敬語に変化させるものです。尊敬語を細分化すると、下の表の通りです。
動詞の中には、いろいろな表現ができる言葉もあります。例えば、「社長が食べる」という言葉を尊敬語に直すと、次の3通りの表現になります。
このように複数の表現ができる場合、言い換えられる言葉、つまりこの場合であれば「召し上がる」を使うほうがよりスマートです。
尊敬語についてよく聞かれるのは、謙譲語との違いです。そのときは、「誰の動作なのかに注目しましょう」とお伝えしています。相手の動作を立てる場合は尊敬語になりますし、自分の動作をへりくだる場合は謙譲語になります。
「相手を高める」という意味では尊敬語も謙譲語も同じなのですが、「誰の動作なのか」という点で異なるのです。
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