「ジャパネットクルーズ」10万人が乗船、好調の背景に思わず「なるほど」と感じる理由(1/5 ページ)

» 2025年04月07日 06時00分 公開

 ジャパネットグループの旅行事業「ジャパネットクルーズ」が好調だ。2017年に事業を開始して以来、累計利用者数は10万人を突破し、年間売上高は150億円規模に達した。テレビショッピング事業で成功した同社が、なぜ専門性の高いクルーズ事業でも成果を上げられているのか。その背景に迫った。

photo ジャパネットの「クルーズ旅行」が人気を呼んでいる(画像はジャパネットホールディングス提供、以下同)

 ジャパネットクルーズの主力商品は、大型客船「MSCベリッシマ」を丸ごとチャーターした日本一周クルーズだ。別料金になることの多い、ドリンクパッケージ(アルコール飲料の飲み放題)やチップ代などを旅行代金に含んでいる点が特徴となっている。

 「最初の料金だけで、追加の支払いなく旅を楽しめる点が最大の売り」と、同社旅行企画戦略部の松川清志さんは説明する。

photo MSCベリッシマの船内
photo MSCベリッシマのエッジカクテルバー

 寄港地の観光は通常、オプショナルツアーに参加するか、自分でタクシーやバスを利用する必要があるが、同社では無料の循環バスを運行しており、港から主要駅や観光地までバスが巡回する。好きな時間に降りて、好きな場所で乗り継ぎながら観光できる。

 さらに、船内にはスタッフが常時添乗するなどのサポート体制も整備。サービス品質が評価され、2023年には「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2023」グランプリ(国土交通大臣賞)を受賞した。

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