ここで挙げた方法は、まだまだ実現するには難しい部分も多いだろう。しかし、「再開発」から「再利用」、そして「緑地化」へという流れは、人口減少が今後も進み「人より建物が多い」状態が早晩訪れるであろう日本の中で、そろそろ模索されてもいい選択肢であると感じる。
各地で建設がストップしている状況は、一見すれば悲劇的で解決が難しいものと思えるかもしれない。しかし、少し視点を変えてみれば、むしろ日本の都市がより良くなるきっかけを秘めている可能性もある。
いずれにしても、現在ストップしているそれぞれの開発事案が、多くの人の納得のいく結末を迎えることを願いたい。
都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。チェーンストアやテーマパーク、都市再開発などの「現在の都市」をテーマとした記事・取材などを精力的に行う。「いま」からのアプローチだけでなく、「むかし」も踏まえた都市の考察・批評に定評がある。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』他。現在、東洋経済オンラインや現代ビジネスなど、さまざまなメディア・雑誌にて記事・取材を手掛ける。講演やメディア露出も多く、メディア出演に「めざまし8」(フジテレビ)や「Abema Prime」(Abema TV)、「STEP ONE」(J-WAVE)がある。また、文芸評論家の三宅香帆とのポッドキャスト「こんな本、どうですか?」はMBSラジオポッドキャストにて配信されている。
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