今回のパビリオンで体験できるストーリーはフィクションだが、設定には2021年にバンダイナムコグループが開始した「ガンダムオープンイノベーション」(GOI)の考えを取り入れている。
GOIは、三菱重工業や東京理科大学などのパートナーとともに、ガンダムの世界観を現実の技術で再現し、社会課題を解決することを目指す産学連携プロジェクトだ。
現在、GOIでは4つの公認プロジェクトが進行している。人類の宇宙活動と地球が調和した循環型の「宇宙世紀」を実現させる「TEAM SPACE LIFEプロジェクト」、モビルスーツの社会実装に向けた新しい操縦ロボットの「プロトタイピングプロジェクト」、人類の宇宙での暮らしを目指す「グリーンコロニー・プロジェクト」、ガンダムの「ビーム・サーベル」の発想を応用した「プラズマ農業プロジェクト」だ。
異業種連携の取り組みは、アニメの世界観をもとにビジネスを創出する新たなイノベーションモデルとして注目されている。今回のパビリオンでは「ビームサーベルを使った農業」「モビルスーツの社会実装」といったビジョンが特に強調されている。
テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の総監督である富野由悠季氏は、「ガンダムパビリオンで展示した内容は夢物語だが、実現の可能性もある」と語る。これは、まさにGOIが目指す方向性であり、エンターテインメントが描く世界観と先端技術の融合は、新たな産業を創出する可能性を示す。
ガンダムシリーズが描く世界観には、まだ実現できていない新しい技術や可能性が詰まっており、今回のパビリオンでは、それらを未来の可能性として提示している。
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日本のアニメは海外で大人気なのに、なぜ邦画やドラマはパッとしないのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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